菊花賞

牡馬クラシック最後の一冠はトーホウジャッカルが記録を1秒以上縮めるスーパーレコードで勝利しました。
皐月賞馬が天皇賞に向かったこともあり,盛り上がらないと囁かれていましたが,終わってみるととてもドラマチックな菊花賞でありました。
ジャッカルくんが生まれたのはあの震災があった3月11日の夜。生産者の方は誕生を素直に喜んであげることもできず,被害の大きさに胸を痛めながらこの子をとりあげました。月日がたち,今度はジャッカル自身を腸炎が襲います。馬体は50キロ落ち,ガリガリ。馬房から出せない日々が続き競走馬になることすら危ぶまれました。
やっとこぎつけたデビュー戦はダービーの前日。それも10着に終わります。しかし,酒井騎手は敗れたにも関わらずまた乗せてほしいと調教師に伝え,ジャッカルはメキメキとそこから才能を伸ばし,菊花賞トライアルでは見せ場たっぷりの3着に。そして,今日,ダービー馬を退け見事デビューから最速149日のクラシックホースに輝いたのです。
まるでフィクションのような物語,でも,こんな馬が実際にいるんです。
おまけに超グッドルッキング。綺麗な栗毛に太陽に照らされ輝く金髪,父親譲りのすらっと足長な馬体。この子は間違いなくファンに愛されモテモテになるでしょう。
私もついにスペシャルウィークから待望の牡馬芝GI馬が出て本当に嬉しいです。毛色は違えど走っている姿がお父ちゃんそっくりで感動しちゃいました。イケメンかつ強さの遺伝子を受け継いだジャッカルくんの今後の活躍を楽しみに見守っていきます。おめでとうございました!!

とも